CHARITES
CHARITES
優雅の女神たち 通称「三美神」
説1)ゼウス×エウリュノメ
<天上の舞姫> 世にも優しく愛らしい三姉妹です。
当然のなりゆきとして美と愛の大女神アプロディテに忠実な侍女として 仕えています。
舞姫となり、アポロンの竪琴やムーサたちの歌に合わせて優美な輪舞を披露して 列席する神々の心を楽しませることです。
両端の2人が前を向き、中央の1人は鑑賞者に背を向けたポーズで描かれます。 よく「3人で理想的女性の徳目である愛・純潔・美を象徴する」などと 言われますが、それはあくまで芸術作品の中だけの話であって、ギリシア神話の カリスたちにはそのような区別はなかったと言われています。 その両親についてはとりわけたくさんの伝承があります。
名前はアグライア・エウプロシュネ・タレイア」というヘシオドス説が 最もよく知られていますが、いくつかの叙事詩ではカリスたちはヘラの娘である とされています。 ホメロスの『イリアス』ではカリスの1人としてパシテアの名前が 挙げられており、クイントゥスの『トロイア戦記』ではこのパシテアと結婚 したことで眠りの神ヒュプノスはヘラの娘婿となったと歌われています。 またコルートスの『ヘレネー誘拐』においてもヘラはカリスたちの聖なる母 であると言われています。 またそれ以外にも、地方限定ものとして「クレタとパエンナの2人」という ラコニア説や「アウクソとヘゲモネの2人」というアテナイ説などがあり、 多種多様の説が煩雑にあります。
もし興味がわいたのであれば、色々さかのぼって自分なりの答えを 創ってみるのもおもしろいかもしれませんね。
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