Himwariのひとり言
story
この駅で降りるのは、私と髪の短い女性とスーツ姿の紳士の三人だけ。前の駅で乗っているた乗客のほとんどが降りてしまった。といっても十数人程度ではあったが、それでもこの辺りでは大きめの駅だ。そしてそこから一つ隣りの駅になるだけで一気に活気が無くなってしまう。
改札を抜けるとカウンターだけの立ち飲み屋や片づけを始めた八百屋などしか目には入らないが、それでも私的にはにぎやかだと思っている大通り。そしてそこからさらに一つ裏に入った小道沿いに私の店はある。
ここは、調合屋。そう言われたことも実は声に出して言ったことも無いのだが、自分ではそう認識している。響きが良いからと思いそう決めてみたのだが、実際は言うタイミングがなく今日までそう名乗ったことすらない。
ねじ締まり錠をくるくる回し木枠のついたガラスの引き戸を開ける。扱いにくい鍵ではあるが、これでなかなか趣があり、雨の日の濡れながらクルクル回すとき以外はさほど不満もない。この開きの悪い引き戸も同様である。
中に入ると、店内にこもったハーブの香りが開いた扉から逃げ出そうと一斉に向かってくる。毎回この香りに心地よくやられる。今日も楽しくやれそうだ。
扉を開けると右手にカウンターと椅子が4つ。カウンターの中に入ると奥側には瓶に入ったハーブが棚に収まっている。というかそれが棚であったかわからないくらいに、色々なサイズのハーブが入ったガラス瓶が幾何学的においてある。それはカウンターを乗り越えて奥の壁まで続いている。傍から見れば乱雑という言葉に落ち着くのだろうが、必要な位置に必要なものがあると思っていただきたいものだ。
カウンターの中に身体を潜り込ませると丸椅子が一つ。ここに座りながら視界に入るハーブ達を見渡すことが始まりのルーティーン。気になるハーブをいくつか見つけ出し、今日のブレンドにする。一つ二つと瓶を手にしたところで、引き戸の開く音がした。
清楚な佇まい。髪は肩より少し短め。うつむき加減のその女性は学生には見えない、でも社会人にしてはまだ若い感じ、あごがスーッと細くなっているのは、少しやせ気味なせいなのかもしれない。
「ここは喫茶店ですか?」
彼女はすいませんと言わんばかりに背中を少し丸めた姿勢で私に話しかけてきた。カウンターに椅子が並んでいればそう思うのも当然。それ以外の店だと思う事の方がむしろ難しいだろう。
「実はこの辺りにハーブをブレンドしているお店があるって聞いていたのです。それで伺ってみたくて探していたのですけど全然見つけられなくて。そうしたら、今あなたがこの店に入ってくのを見て、もしかしてと思って来てみたのです。」
彼女は所狭しと並ぶハーブの瓶を見回しながら、喫茶店の答えも捨てきれないけど、きっと正解の答えを見つけたのだろうと確信したように話し始めた。よく見ると先程駅で一緒に降りてきた女性のようだ。
「ハーブティーを売っているお店ですか?」
さらに彼女は確信を得るようにハーブの瓶から私に視線を移して言った。
「まぁ、そんな感じですよ。」
今まさに調合屋ですと名乗るチャンスなのに、喉元まできたその言葉を飲み込んでしまった。この繰り返しで未だに名乗れない。全くをもって情けないところである。
そして彼女は私のあいまいな答えのせいで、確信だった答えが揺らいでしまい、少し顔が曇ってしまい店に入ってきたときのようにうつむいてしまった。
「ハーブティーがお好きなんですか?」
と彼女に聞いてはみたものの、きっとそうであろう。だから探していたのだろうから。全くをもって愚問だった。なんでこんな商売やってるの?と言われても否定はできないくらい話しは苦手だ。
「好きっていうか…どうかな? 実は飲んだことが無いのです。でも飲んでみたいなって。」
彼女は目線を上にあげ、瓶に入ってるハーブを見まわしながらそう話した。
「そうですか。では一度お創りしますので飲んでみてください。」
えっ?と言わんばかりにびっくりした顔の彼女を横目に、私はハーブを見渡す。話しは苦手でもこれは本業、気持ちを整えるとハーブ達に呼ばれていく。
元来、調合するには今の症状や気持ちの状態などを聞いて、それに見合ったハーブをいくつかピックアップして色と味を整えていきます。ところがいつのころからかハーブの方から「私を使って」とアピールするようになったのです。もちろんそんなことをお客様に言えば怪しいと思われるでしょうから、心に留めておきながら調合していくのですけどね。
「7,8,9…と、9種類もですか。だいぶ応援してくれますね。」
留めておいたはずなのについ言葉にしてしまった。
「なんのことですか?」
女性は不思議そうに見つめる。ハーブの瓶を手に取りブツブツ話しかけている男が目の前にいれば不思議そうに見つめるか、関わらないように目をそらすかのどっちかだ。私は返答してもよけいにこじらせるだけだからと思い、聞こえないふりで調合を始める。「勘」という言葉はとても神秘的で感覚的であり才能があるようにも思えるが、視点を変えればただ雑なだけにも見えてしまう。方向音痴の私が見知らぬ土地で勘を頼りに歩きだして目的地に辿り着いたことがないそれの事だ。しかしハーブは原産国や花の咲き方、細かさなどで色も味も変わってしまう。数値には現れない部分を勘を頼りに合わせていき、最後に量り合計の数値を合わせていく。時に0.01g単位まで量って調合する時もあるが、全ては手に取ったハーブ次第で決まっていく。そこにはやはり感覚的な方の感が必要であり、そして何度も言うがこれが本業なのである。
カウンターの上には藤色、桃色、橙色の砂が入った3つの砂時計がある。それぞれ砂の量が違い3,5,7分と使い分けている。花、葉、茎、種子など使用する部位やその細かさによって蒸らす時間も変わってくる。濃い味を勧めたい時なども長く蒸らしたりする。今回は5分蒸らしに決めた。調合したハーブをガラスのティーポットに入れお湯を注ぐと藤色の砂時計を逆さにした。
「どうぞその椅子に腰掛けて5分ほどお待ちください。」
女性は軽く頭を下げると木でできた丸い座面の少し高い椅子に腰かけた。
「ハーブが呼ぶんですよね。」
心に全然留め切れていない。むしろ自慢げに話したい自分がいるのだろうか。毎回言って後悔するのにどうしても話してしまう。そもそも心に留めておいたことなんてあったのだろうか。
「呼ぶ?」
「ハーブ達がね。この方には私を使ってって呼ぶのですよ。声が聞こえるわけではないのですがね、役に立ちたいって名乗りをあげるのですよ。」
「そうですか。ではきっと私に合うハーブなんですね。」
女性は口元に笑みを浮かばせながら言った。思いのほか受け入れてくれたので、危うく調子に乗って色々語りそうになってしまった。
「ここは何屋さんなんですか?不思議なお店ですね。この通りも何度か歩いたのですけど、気が付かなかったなぁ。」
語りださなければ会話が無くなってしまう。無の空間を彼女の方が気を使って取り除いてくれた。
「そうですか、ではきっと今日のあなたにハーブ達が会いたかったのではないでしょうか。」
結局語り始めた自分がいる。
「そう言ってますか?ハーブとお話しするのですか?」
「どうですかね。私がそう思ってるだけかもしれませんがね。」
砂時計の砂が調子よく話し出す私を止めるかのように最後まで落ち切った。私はティーポットのハーブティーをガラスのカップへ注ぎ、彼女の前に差し出した。
「呼ばれたハーブでお創りしたハーブティーです。飲んでみてください。熱いですからお気をつけて。」
女性は口元へカップを運び、軽く香りを嗅いでからフーフーと息をかけて飲んでみた。
「あぁ、温まりますね。美味しい…」
「それはよかったです。」
「ほんとに美味しい。来てよかった。」
ゆっくりと頬に赤みが差し、口角が上がっていく。私はティーポットを片付け、また調合をはじめた。
「私ね、今の仕事初めて2年くらいなんですけど、全然進歩がなくて。」
カップを持ったまま左側のハーブの瓶を眺めながら女性は話し始めた。
「いっつも怒られてばっかりで、後輩の方が仕事早いし、私なんでこの仕事やってるんだろうって。何にも楽しくなくて。でも辞めたって何したいわけじゃないし…でも、やりたいことは他にあるような気がするの。でもそれはやりたいと思っているだけで、簡単にできることじゃない気がするし、とりあえず今のところにいれば生活はできるし…」
一瞬言葉が止まった。遠くに目線を置く。
「ハーブ達は何を想うのかしら。」
その後は何も話さず、無言のままハーブティーを飲んでいた。得意げに語るタイミングなのかもしれなかったが、またも現れた無の時間をハーブ達に託してみた。私の言葉よりもいい仕事をするに違いない。それはそれでどうかと思うが…
「ありがとうございます。とても美味しかったです。このハーブティーはあなたが今創ったんですよね?」
最初よりも気持ち元気な声で彼女が言った。
「ハーブ達と一緒にですがね。これは9つのハーブを使っています。その中には、心を穏やかにする者もいれば、身体を温めたり、お腹を労わったりする者たちもいます。みんなが力を合わせて、あなたを笑顔にするハーブティーなのですよ。」
「私を笑顔にですか?」
女性はカップの下に少し残ったハーブを見ながら答えた。
「あなたは私が電車から降りてここに入るのを見ていたんですよね。」
私は彼女の向かい側に立ち話しかけた。
「はい…そうですけど…」
彼女は失礼だったかなという意味を込めて答えた。
「人はね、どこかで誰かが見ているのですよ。あなたが求めていたものに辿り着くために行動を起こした結果、私を見つけてここに来てくれました。私はあなたに見つけてもらうようなことは何もしていません。あなた以外にもです。でも見られているんです。私を必要としている人に。あなたの周りにもきっといるはずです。ただ残念なことにあなたが気がついていないのかもしれませんよ。もう少しだけ目線を上げて過ごしてみませんか?きっとあなたを必要としている人は案外近くにいるかもしれません。そして、たまには人の話に委ねて流されてみてください。」
調合しているときにハーブ達からそういう言葉を感じましたよ。と付け加えたかったが、さすがに不思議度が上がりすぎてしまうのでここでやめておいた。
「私を必要としている人なんていますかね?」
彼女は不安げに話す。
「はい、いますよ。」
私は笑顔でハッキリとそう答えた。もちろん自信があります。必要ない人なんていないですし、ここにきて数分間私と時間を過ごしてくれたことだって、とても大切な時間でしたからね。
「そうやってはっきり言われるとそんな気がしてきますね。このハーブティーは売ってるんですか?」
彼女は笑顔で答えた。そう思えるのは私の言葉よりもハーブの力ですがね。
私はカウンターの上に茶色い小さな袋を置いた。
「ここに先程飲んでいただいたハーブティーが入っています。これはあなたがいらっしゃった時にハーブ達が望んでできた調合です。まずは持ち帰って飲んでみてください。うちのハーブ達がちゃんと仕事をこなしていればあなたはきっと笑顔になって楽しく過ごせるでしょう。そうしたら次回いらっしゃった時にお支払いください。大丈夫です。法外な金額ではないですから。」
これが調合師たるゆえん。調合することばかり気が入って商売が成り立ってない。
「そんな…でも…ちゃんと支払いますよ。」
人生の中でこんな対応はなかった。いや、これからもないだろうという顔で彼女は答えた。
「委ねてみてください。あなたはここが何屋か気になっていたでしょう。ここはこういう店なんですよ。」
全く本気でそう思っている。このハーブ達のいいところが伝われば本当に嬉しい。
「そうですか。ではそうさせていただきますね。必ず払いに来ます。」
「あなたが笑顔で過ごせてからでいいですよ。」
今までで来なかった人は当然いる。それは人それぞれだから構わない。むしろ元気になって今までの事を忘れて明るく生きていってほしいものだ。
「このハーブティー、ひまわりって名前にしてもいいですか?私自分の気に入ったものには名前を付けるんです。このハーブティーすごく気に入りました。なんか笑顔になれるんです。これを飲めば太陽にむかって笑顔で咲くひまわりのように過ごせそうだなって。」
彼女は茶色い袋を手に取って少し上に掲げ見つめながら話した。私はじつは別の名前を用意していたのですが、彼女の言葉がしっくりきたのと徐々に楽しそうに話していく姿に一瞬で用意した名前を忘れてしまったのである。
「ひまわり。いいですね。ハーブ達もきっと喜びますよ。」
彼女は、こんなにもハッキリと話す人だったのか?私の目を見て話すこの目の前にいる女性は今明らかに楽しそうである。椅子から降りた姿は凛としており、とても大きく見えた。これが本当の彼女の姿なんだろう。ここのところちょっとつまずいていただけなのかもしれない。
「今日はありがとうございました。この店に来れて良かったです。必ずまた来ます。」
引き戸の前で振り返り笑顔でそう挨拶し、店から出ると窓ガラスの向こう側で軽く会釈をし、足取りも軽く颯爽と歩いて行った。
ありがとうございましたと言わるのはやはり嬉しい。ハーブ達のおかげで私も来られた方も喜べるとはまさに至福のひと時。あとはもう少し商売上手になればと思っている。
そうそう、彼女に伝え忘れたことがありました。あなたは太陽に向かって笑顔で咲くひまわりではないんです。そのように過ごしてはいかないと思います。なぜならあなた自身が太陽だからです。あなたの笑顔が太陽になり、その笑顔が周りの人を笑顔にしていきます。うちのひまわりはそのきっかけだけです。全てはもともとあなたの持っている力なんです。とハーブ達が言ってましたと。 まっ そう思っているだけかもしれませんがね。
テーブルを広げようと思った日
ふと呟いてみたんです
ハーブに特化したマルシェみたいなことやってみたいなって
この指止まる人、いるかなって
ハーブって薬理作用があるから、心や身体に病みがないと摂取してはいけないもの みたいなイメージがありますよね
以前、友達と二人でお店にきた女性、「飲んでみようかな」とハーブティーを手に取ると「なんか病んでるの?」って友達に言われてる
いやいや、健康だっていいんですよ。いつだってハーブティーは飲めるんですよ
ハーブを身体に摂り入れるのは、何もハーブティーだけではないんです。部屋に広がるラベンダーの香り、ゼラニウムの香りのするマッサージオイル、庭に咲いているローズマリー、バジル香るジェノベーゼパスタ。全身でハーブを取り入れることが出来ます
カモミールの花を器に飾ったり、アクセサリーに加工してみたり、目で見て触って、感じて楽しむことだってできます
やれることはたくさん、ハーブを取り入れるのはうちでハーブティー飲むだけではないのです
そこで考えました。ハーブで楽しめる仲間たちを集めてマルシェ開催したらどうだろう
ハーブを色々な角度から見て、触って、感じて楽しむ。それって楽しくなりそうな気がするけど…けど…するのかな?
楽しくなりそうな感じはするけど、今一歩見えてこない。ふわっとした感じ
そこで、呟いてみたんです
ハーブに特化したマルシェみたいなことやってみたいなって
反響はありました
思っていた以上に意見をいただきました。そして、嬉しいことに中身が濃い!
そんな中、ぜひうちでやりましょう!とジャンプしながら両手を振ってる(ように見えた)人がいました
青野さんと言えば、言わずと知れたコワーキングスペースTOCOTOCOの主 看板娘です。そんな青野さんが自宅の千両宝辺を使ったらどう?って
なんかすごいすごいワクワクが膨らんできて、なんかすごいのできそうって気がしてきたんです
千両宝辺とは、豊川市千両町宝辺地区にある明治ごろに建てられた築100年の古民家です
古きよきものを活かしていく素晴らしい建造物です
隣り合わせの畳の部屋はふすまを外せば大広間に早変わり
窓を開放すれば、優しい風と心地よい香りが吹き抜けていく
絶対何かできる!何かできそう!
ここにハーブを広げたい
子供の頃をふと思い出しました
一家団欒の真ん中にあったテーブル
誰からともなく集まってきて、なんとなく話し始める。
人との触れ合い
あまりにも情報過多になり、人と会わなくても暮らせる時代。
もう一度、触れてみませんか。このくすぐったい温もりに。
広げてみました。ハーブを千両箱辺というテーブルに。
ハーブを介してステキな仲間たちも集まりました。心優しい、温かい仲間たちです。
ハーブのことをよく知らなくても、きっと楽しめます。広げたテーブルに集まる。それだけで、きっと楽しいことが見えてきますよ。
8月11日、木曜日の祝日。10時にはテーブルを広げてお待ちしています。
なんとなく…でいいからきてみてくださいな。
そこに溢れる笑顔に心躍るはずです。
詳細についてはSNSに徐々にアップしていきます。
人と違う人とは
先だって来られたお客様。
柔道整復師が肩に触れると異様な違和感。
本人に聞くと、ずっと肩が痛く病院でも伝えているけど、腕が重たいからしょうがないですねと。
実はこのお客様、大きな事故に遇われて身体と脳に障害を抱えてしまった方です。
今、身体に痛みもあり言語等にも障害があるなか、数週間の通院後、病院では完治と診断され、まだ治ってないと伝えると「では裁判で訴えますか?」と。ちなみに肩の痛みの原因は脱臼でした。
この件、お客様と病院とのやり取りを実際に聞いたわけではないので、どうしてこうなったのかは何とも言えませんが、脱臼に関しては柔整師の施術により回復に向かいました。
以前イベントに出店した時の事です。
障害者支援施設で作った植物を加工して販売することがありました。
店頭には私とスタッフが数名、施設の利用者さんはいません。ただ、ポップにはその旨は記載して掲示していました。
お客様の一人が急に「障害者が作ったものは菌がついてるから迷惑だ。みんな障害者になる!」と大声で叫び出しました。
店頭で30分ほど叫んでいましたが、運営スタッフに連れていかれました。
あえて問いかけます
障害者ってめんどくさいですかね。
そもそも障害者って何ですかね。
健常者と障害者の違いって、個体の違い程度の解釈じゃダメですかね。
そもそも健常者って何ですかね。
先天性の障害を持つ方は、それが当たり前で障害と言われる意味が分からないと言う人もいます。
「健常者」を、「常に健やかな者」と捉えるとするならば、障害者は健やかではないのでしょうか?障害者でない者は常に健やかなのでしょうか?
障害者という呼び方が差別だという声もあります。障害者でなく障碍者と表すこともあります。でも呼び方や表記が変わったところで、環境が変わるわけでもないし、根本的な見方は変わらないと思うんです。
自分が健常者であって、自分と同じような人は健常者、そうでない人は障害者という括りになっている気がします。
それって、日本人以外は外人と言うのと似た感じなのかな。
境のない世界
だれかれ人は一人では生きられないと思うんですけどね。
なぜ謝る?なぜ謝れない?
年も明けて…あっ
新年あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いします。
気がつけば誕生日も過ぎて(はっぴばーすでぃとぅみぃ)今年も残り11ヶ月。早いものです。
今年の始まりは思いのほか相談話が多く、会うことはあまりできなかったけど、メールなどで色々お話する機会がありました。
そんな中、気になった言葉が合ったので、今日はそれについて話してみたいと思います。
気になったワードは「謝ってほしい」
何度伝えてもわかってくれない。こんなに言ってるのに謝ってくれないという人と、
謝ってさえくれれば話す気にもなるのにな。謝らない限りこちらからは何も話さない。
どっちにしても、謝ってくれない事にご立腹のようですね。
「あなたの言葉、態度によって傷つけられた。 謝ってほしい。」
ごめんなさい
それで本当にあなたは許せますか? 癒されますか?
その言い方で大丈夫?アクセント、目線、声の大きさ。
本人がどれだけ想いを込めて、心の底から謝罪をしたとしたって、それをどれだけくみ取れるのか。
いやいやいやいや、そんなんじゃ許せない、もっともっと心を込めて!
込めてるよ!心から謝罪してます。
そこに愛はあるのかな
計れないものを基準にして言い合っても
答えは見つからないと思う
ただ謝ってほしいなら、相手の態度なんて気にせず、「ごめんなさい」と言われたらすべてを許して、今後一切このことに触れない。
それができますか?
できるならそう伝えれば済むことです。あなたも。
でもね、きっとできない人の方が多くないかな。
だって、謝罪の言葉が欲しいわけじゃないから。
謝ってほしいけど、謝ってほしいわけじゃないから。
なら何が必要なんだろう
それは愛だと思う
愛をもって許すこと。
許すことで、この苦しみから解放される気がする。なぜなら、
許すか許さないか。
これは相手が決めることではないから。
あなた自身が決める事。
許さないのであれば、今のまま、変わらない赤信号の前で地団駄踏んでればいいだけのこと。
でもさ
それが嫌だからもがいているはず
抜け出したくて、でも思うように相手が動いてくれないから、イライラしたり、閉ざしたり。
許すことの怖さ
こんなに私を苦しめた人をなぜ許さなきゃならないの?
私は悪くない!
そうだね。確かにそうかもしれない。いや、きっとそうなんだよ。
でもね
謝られたって、あなたの苦しみは溶けていかないよ。
どんなに謝られたって、過去は何も変わらない。
謝罪の言葉を聞いて、その時は心が救われるかもしれない。
でもふとしたことからまた ぶり返す
だって許せてないから
他人の考え方を指示して変えるなんて無理な事だよ。
もしそれができるなら、相手の考え方に合わせてあげれば済むことだからね。
許すこととは
相手があなたにした事を許す。のではなく、相手に対して浮かび上がる嫌な想い、わだかまり、怒り、そんな感情がある自分のことを許すという事です。
嫌な想い、わだかまり、怒りがあったっていいんです。それをあなたが持っていることを、あなたが許してあげるのです。
許すとは、自分のために自分に行う事 なんです。
あなたが受けた辛い出来事、想いは消えることも忘れることもないでしょう。
でも、そんな気持ちをもっている自分を許すことで、この事にこれ以上は束縛されなくなります。
私は悪くない
いいんですよ。その気持ちがあったって。
それも何もかも踏まえて、今の自分を許してあげてください。
焦らずにゆっくりと。
感情があふれてきたら、涙を流したっていいよ。
そして言葉にするんです。
「大丈夫。今日まで、ここまでちゃんと頑張ってこれたんだから」
あなたに必要なのは、この先の道。変えようもない過去に囚われて翻弄されるくらいなら
明日の花を咲かせようよ。
大なり小なり、人は過ちを犯します。
いやいや、そんな大ごとでもなくて、気にも留めない些細な事 なんです。自分にとっては。
でもね
その些細な過ちが、相手にとても大きな傷がついたかもしれないじゃん。
どのくらいの大きさ?
それはお互いの気持ちの計り方一つ。
お互い、相手がなぜそんなことをしたのか、なぜそんな風に思うのかは理解できるはずがないの。怒れてるから。
でも、相手の立場、気持ちになって考えることができたら、なにか見えてくる事もあるかもしれないよ。
自分を責めないで
だからといって、この事象が起きたことはあなたの責任ではないのです。
やっぱり許せないとしても、あなたの責任ではないのです。
完璧な人間なんていない
ここまで読んでも、結局許せない、許すことがわからない人もいるでしょう。
いいんです。それでも。
全ては過去
これには気が付いてください。
過去とは、「過ぎ」「去った」ものです。この先この過去が起きることはありません。他人と同じ過去はありません。
なぜなら、その過去は、あなたの頭の中にしか存在しないからです。
それは、ウソとか幻といってるわけではありません。
その人の受け方によって幾らでも色付けされていくからです。
記憶とはそう言うものなんです。
未来はどこに
いつも怒っている人より、楽しいお話してくれる人のそばにいたいとおもいませんか?
自分を傷つける人ではなく、幸せにしてくれる人を見つけようよ。
同じ一日を過ごすのであれば、プンプン怒って過ごすより、笑って過ごしたいと思いませんか?
新しい出逢いにワクワクしていきませんか?
あなたが直面した過去は許せないほどの事です。
思い出すこともあるかもしれませんが、そんな時は、「あー思い出しちゃったな。そんな私も許してあげよう」って、今時間の自分に時を戻していきましょう。
この時間に共に生きているあなたと時間を共有し、時に励まし合って、時に笑って、歩いていきたいです。
悪いことしたら謝る
当然です。
でも、それがわからない人もいます。
それはそれで、悲しい人生なのかもしれません。
あなたは決して そうならないように
ジャムと昭和と物語
以前真さんと二人で、とある占いの方に見てもらいました。
「あなたはやっと帰ってきましたね」と
どうやら私と真さんは、遠い昔に出逢っていたのですが、私が馬に乗って出かけて以来ずっと帰って来なかったらしいのです。
そして今、やっと帰ってきたのだと。
またある人には、二人のキーワードは「再会」一度、間をおいて、二度目がうまくいくと。
そういえば、真さんとは高校生時代、偶然逢っていたりするんですよね。→その話はこちら
今の出逢いが結局 再会
セピア色に天然色が入り混じっていく景色
人の出逢いって不思議ですよね
さてさて
Himawariのジャムシリーズ
これにはショートストーリーがついています。
高校3年生の女の子二人と2年生の男の子、男女三人の淡く巧みな恋物語。
それぞれが主人公で、色々な角度から物語は進んでいきます。
保育園のころからの幼なじみ「優子と弘美」、そして小学4年の時に転校してきた「祥太郎」
三人の面白くて泣ける恋愛と友情のストーリー
女二人男一人なら、お決まりの三角関係でしょと思ったあなた。のんのん。
もっともっとひねってあります。
ただ、物語は進んでいるのですが、伴うジャム製作が追いつかないので…
気長にお待ちください
草野家のハーブティーとは違うタイプの物語。
楽しんでいただければありがたいです。